優れた美術品には、人々の魂を浄化し、心に安らぎを与え、幸福に誘(いざな)う力がある-これが教祖の芸術観です。
そのため、太平洋戦争後の混乱期に、それまで一部の富豪のもとに死蔵されていた優れた美術品が海外流出の危機に陥った時、その散逸を防ぐために心血注いで収集に努め、まず昭和27年(1952年)、箱根・強羅に「箱根美術館」を開館し、一般に公開しました。それがもととなって、昭和57年(1982年)に、熱海にMOA美術館が完成しました。
MOA美術館には、尾形光琳作「紅白梅図屏風」など、国宝3点、重要文化財65点などが所蔵され、世界的な評価を得ています。
各種の企画展をはじめ、新進気鋭の芸術家の輩出を願った「MOA岡田茂吉賞」を設け、それに伴う展示会や近隣の子供の参加による 「子供絵画展」などを開催し、年間数十万人の観覧者を迎えています。
箱根美術館では現在、中世古窯(常滑・瀬戸・越前・信楽・丹波・備前)の力強く重厚な作品を中心に縄文から江戸時代までの日本古陶磁を常時展観しています。